引き続きカラーをこよなく愛す久保田がblog更新しますね
今回は『色持ち』という面でサロンカラーをするメリットを詳しく伝えていきます
ではまず最初に『カラーの色持ち』という点で重要となるのがなんなのか!?を書きます
それは大きく別けて3つです
1.カラー剤(1剤)に含まれる染料のタイプ、配合バランス
2. 希望のオーダーに対して必要なオキシ(2剤)の選定
3.カラーを塗ってからの放置時間
4. 乳化とカラー後の後処理
となります
ではまず『カラー剤の染料』について説明しますねー
これは前回の『ダメージについて』のブログでも書きましたが…
市販カラー剤とサロンカラー剤の違いはこちらです!
市販
・誰が染めても色がしっかり出るようにしたいため薬剤のパワーが強く
必要以上に髪の体力を奪いカラーの色を入れてく処方です
・誰が染めても色が出た感じに見せたいため
色が出たのが分かりやすいけども落ちやすくもある染料剤がメイン
サロン
・美容師が選定するため1剤自体が市販より弱いパワーで作られている
・美容師が扱うため染料自体も抜けにくい染料がメインで使われている
違いは一目瞭然!
市販は『髪の浅い部分で染まる染料が多く、深い部分で染まる染料が少ない処方で作られている』
サロンは『髪の内部で染まる染料のみでほぼ作られている』
という違いです!
なので『市販カラーは褪色が早い…』と感じるわけです
続いてはオキシ(2剤)によっての色持ちの違いを説明しますね!
オキシはサロンで6%~2%の幅で置いてあり…
色持ちさせるためには必要以上に髪のメラニンを削らないようにすることも大切です!
オキシ(2剤)の簡単な説明図
メラニン削る量(明るさ、ダメージ度合い)
6%>4.5%>3%>2%
染料の発色(色の入る濃さ)
2%>3%>4.5%>6%
です
『色持ち』という点、前回書きました『ダメージ』という点どちらも踏まえて言えるのですが…
これはお客様の『希望するカラー』・『髪の状態』との『バランス』が大切になりますので、一概に発色がよくダメージが少ないから2%がいい!というわけではないんです
『明るくしたい方』にはメラニンを削り色を入れる6%がベストですし…
『今の状態の明るさをキープし色だけを入れたい』という場合は、発色とメラニンの削りのバランスがいい4.5%がベストだったり…
『暗くしたい方』にはメラニンは余り削らず色を入れる2%がベストなんですね
暗くしたい人に、むやみやたらに6%を使う必要はないですし、明るくしつつ色を入れたいのに2%を使うと明るくならずに希望の仕上がりにはできません…
そのためリンネでは4種類のオキシを使い
お客様が希望するカラーの一番ベストバランスなオキシを選びカラーしております
続いては放置時間という点を説明します
放置時間はカラーの持ちに大変影響を及ぼします
カラー剤が『きっちり効果を発揮し染料が定着する時間』というものがメカニズムとして決まっており
基本25分~40分に設定されてます
なので僕の場合は、均一に染まるよう髪の状態に合わせて『根本』、『中間』、『毛先』とカラー剤を作り
それぞれを塗りわけて絶対25~30分放置します
『様々な状態の髪に対してきちんと塗りわけるからこそ、しっかりとした放置時間をおける』ということにもなりますね♪
そのためお客様の施術時間の負担を減らしたいので、塗布時は無言になることも御座いますがご了承ください 汗
余談ですが…セルフカラーを勧めないもう一つの原因があります…
それは…
根本は伸びた『黒色』、中間は『赤っぽい茶色』、毛先は褪色して『黄色っぽい茶色』に対して毛先まで『同じカラー剤を使い均一に染まりすか?』という理由からです
分かりやすく画用紙に例えると…
青の絵具を『黒い画用紙』、『赤い画用紙』、『黄色い画用紙』に塗った場合
それぞれどんな色になりますでしょうか?
バラバラな色になりますよね!?
そういう点に置いてもやはりセルフカラーはオススメできないのです…
そのムラがハッキリとお客様が気になるレベルで発生した場合
ムラを直すのは手間と時間がかかるため『高額な料金』、長いスパンでの修正で『時間、お金、髪にかける負担』が必要になります…
なので美容師側としもお客様に負担がかかり心苦しいのと、繊細な仕事が要求されるため正直あまり施術をしたくはないという本音もあります
塗りわけるには色々な意味がある!ということですね
話がそれましたが…
さて!
この放置時間を早くするとどうなるか??
答えは単純で…
時間を置かず髪の内部で発色しきれてないため褪色が早くなります
『放置時間を置く=カラー剤に配合されてるトリートメント成分をしっかり浸透させる』
ということでもあるため、放置時間をしっかり置くことがいかに大切かが分かりますね
ラストは『乳化と後処理』についてです
これはサロンでしか出来ない工程です
乳化の意味を簡単に書きますと…
・頭皮についたカラー剤をしっかりとる役割
・発色しきれなかった未酸化染料を乳化により定着させる
・アルカリ(髪に対して悪い状態)に傾いた髪のPhを正常な状態に直し、髪に残った悪い残留物も消す役割
となります
後処理については…
・phをより正常に戻し残留したアルカリ・オキシを末梢する役割がある(施術後に残留物が髪に残ると時間経過とともに傷ませます!)
リンネでは髪の状態が一番安定するph5.5(等電点)に戻し、残留物を確実に末梢する後処理剤を使っております!(カラー以外のパーマ、縮毛矯正にも使用してます!)
この乳化、後処理をしっかりすることにより家に帰られてからの髪のダメージを抑え、色持ちもよくなるようにしています!
もちろんその工程を生かすためには、前回書きました『髪のダメージ』というものが非常に深く関わり、ダメージレベルが高いとカラー剤の染料が留まっていられないためキチンと施術しても通常よりは褪色が早まります…
そのためホームケアなどの『髪のケア』が非常に大切です
もちろん『セルフカラーをしない』、『髪に負担をかけ過ぎない』、我々美容師がしっかりと『お客様の髪の状態を見極め、会話のキャッチボール』をしながら、お互い納得し、必要最低限のダメージでベストなヘアスタイルを目指す!
ということも必要不可欠です
カラーの色持ち、綺麗なパーマ、縮毛矯正etc…
全ての施術においてヘアケアをキチンとし、施術をしやすい状態をつくるということが大切です
話がまた少し脱線致しましたが
しっかり染まるサロンカラー剤で放置時間を置き
乳化と後処理をすることにより色持ちが良いカラーが完成致します
まだまだ続く…